「鞄創造により人生を豊かに」若手社員が語る、鞄業界への挑戦
石田 佑輔さん 森田 樹さん
株式会社 由利
こんにちは。飛んでるローカル豊岡で市民ライターをしている田中里佳です。福井県出身。大学卒業後、約3年の会社員生活を経て“自分の働き方と暮らしを見直したい”思いから転職を決意。縁あって豊岡に移住してまいりました。2024年1月より、「地域コミュニティ組織の伴走支援」をテーマに、地域おこし協力隊として活動しています。



若手社員のお二人に話を伺いました!

石田 佑輔(いしだ ゆうすけ)さん
入社5年目。26歳。豊岡市出身。高校卒業後、大阪の道路施工会社に就職。2022年、転職を機に豊岡へUターン。製造部製造1課で鞄の縫製をはじめとした製造工程に携わっている。

森田 樹(もりた いつき)さん
入社2年目。23歳。三重県伊勢市出身。滋賀県の大学で服飾デザインを学び、就職を機に豊岡へIターン。企画部で製品化に向けた鞄のサンプル製作に携わっている。
豊岡の鞄業界に飛び込んだ二人。

- 石田
- 高校卒業後は大阪で道路の施工管理の仕事をしていました。その会社に3年ほど勤めて転職を考えていた時、友人との何気ない会話がきっかけになり入社することになりましたね。
- 森田
- 大学時代の就職活動中に、就職情報サイトで由利を見つけてオンライン会社説明会に参加しました。別日に採用担当の方と直接お話しする機会もあり、その時の和気あいあいとした雰囲気がすごく印象に残ったんです。「ここで働いてみたいな」と思って応募を決めましたね。
- 石田
- 正直、あまり深く考えずに入社したというのが本音です(笑)。ただ、それまでまったく意識したことがない業界だったからこそ何でも新鮮に感じました。鞄づくりは手先の器用さが求められるイメージがあったので少し不安でしたね。
- 森田
- 大学時代はどちらかというと服飾作品を制作する作家活動に近いことをしていました。でも、就職活動をするにあたって「自分が携わったものでお客さんに使ってもらいたいものは何だろう」と考えた時に「鞄だな」と直感的に思って。それで、就職するなら鞄メーカーがいいと考えるようになりましたね。
由利の仕事に迫ります!

- 石田
- 製造部製造1課に所属していて、ミシンで鞄を縫製する作業のほか班員への作業説明や不良品の判定も担当しています。今は豊岡本社の製造1課にある3つの班のうち1つの班を任せてもらうための班長研修を受けているところなんです(取材時点)。
- 森田
- 私は営業部企画課でCADを使ってパターンと呼ばれる型紙を作成し、サンプル製作や見積もり、生産に向けた打ち合わせをしたりという一連の業務を担当しています。石田さんが製品化の決まった鞄の製造を担当しているのに対して、企画部ではその前段階の開発を担当しています。

- 石田
- 製造工程のなかで作り方や道具を工夫して、これまでより効率のいい方法を見つけられた時はけっこうおもしろいなと感じますね。班ごとに仕事をしているので「一回やってみよう」と新しいことに挑戦しやすい環境だと思います。
- 森田
- まだ経験は浅いですが、自分が思い描いたイメージどおりに形にできた時は「いい鞄になりそうだな」と手応えを感じますね。型紙を作ればある程度形にはなるのですが、底の数ミリの膨らみ方を調整したり芯材の入れ方を工夫したりするだけで生地の風合いを生かすこともできますし、逆にかっちりとした印象に仕上げることもできるんです。
高品質なものづくりは、メリハリのある職場から。

お二人に会社の雰囲気について尋ねると、共通して返ってきたのは”メリハリのある会社”という言葉でした。
石田「この会社はゴルフ好きな人が多くて(笑)。休日に会社の人たちと一緒にゴルフに行くことがあるのですが、ゴルフ中は仕事の話を一切しないんです。仕事の話は営業時間内に終わらせるというような雰囲気ですね。日曜日に楽しくゴルフをして翌日出勤すると『そういや、おまえ…』って指摘が飛んできたりして(笑)。そういうメリハリのある会社だなと思います」
森田「勤務時間中は時間に追われながら作業をする場面もありますが、途中で3回みんなで一斉に休憩をとるんです。休憩中は和気あいあいと話をしていて普段の仕事のなかでもメリハリを感じますね」
由利の働きやすい職場づくりは社外からも評価され、2021年に豊岡市の「あんしんカンパニー」の認定を受けました。これは、従業員意識調査などをもとに働きやすさや働きがいの基準を満たした企業を認定する制度で、現在7社が認定されています。「残業も少なく、働きやすい」と話すお二人。こうした働きやすい環境が一人ひとりの力を引き出し、由利の確かなものづくりを支えているのかもしれません。

豊岡で働く、豊岡で暮らす。

- 石田
- (筆者:会社の皆さんとゴルフですね?)
いや(笑)。地元の友だちと遊ぶこともありますよ。ゴルフの打ちっぱなしに行きます(笑)。まだあまり上手くならないので練習がてら楽しんでいますね。あとは、やっぱり寝ることがいちばんの息抜きです。
- 森田
- 私は車で海へ出かけて、海辺で本を読んでのんびり過ごすことがあります。そのあと車で昼寝をして帰る、みたいな感じですね。よく行くのは京丹後市の夕日ヶ浦で、竹野浜へ行って北前館の温泉に入ることもあります。あとは会社の人とご飯に行くこともありますね。
- 石田
- 豊岡は自然が豊かで夏も冬もレジャーが楽しめるので、アウトドアが好きな人にはぴったりだと思います。…僕は冬はこたつなんですけど(笑)。生活リズムも都会よりゆったりしていてすごく息抜きしやすい環境ですね。
- 森田
- 就職を機に豊岡へ来ましたが優しい人が多いなと思います。会社の人もそうですし、地域の人も。冬の雪道の運転は少し大変ですが…(笑)、ゆっくりとした生活ができるのが豊岡の魅力ですね。
【インタビューを終えて】

「鞄創造により、人生を豊かにする」
株式会社 由利が掲げるミッションです。“鞄はただ物を運ぶための道具ではなく、人生に寄り添う大切なパートナーである”という想いのもと、由利では企画からサンプル製作、量産、修理まで、一つひとつの工程に人の技術と工夫を重ねながら鞄づくりが行われています。取材中、作業風景を撮影している時にも石田さんのもとへ社員の方が相談に訪れる様子や、サンプルを見つめながら社員の方と意見を交わす森田さんの姿が。現場で交わされるコミュニケーションや小さな工夫の積み重ねが由利のものづくりを支えているのだと実感した瞬間でした。この記事を通して、そんな物語を知って由利の鞄を手に取る方や、「自分も鞄づくりに携わってみたい」と思う方が一人でも増えたら嬉しいです。
- 撮影:トモカネアヤカ




































