精密ばねに宿るロマン。大好きな地元で働く若手社員に密着! - TOYOOKA WORK STYLE(ジョブナビ豊岡)

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2026.07.31

精密ばねに宿るロマン。大好きな地元で働く若手社員に密着!

石原 脩路さん 海野 小雪さん 

株式会社東豊精工

こんにちは。飛んでるローカル豊岡で市民ライターをしている田中里佳です。福井県出身。大学卒業後、約3年の会社員生活を経て”自分の働き方と暮らしを見直したい”思いから転職を決意。縁あって豊岡に移住してまいりました。2024年1月より、「地域コミュニティ組織の伴走支援」をテーマに、地域おこし協力隊として活動しています。

今回取材に伺ったのは、株式会社東豊精工。1957年の創業以来、精密ばねの専門メーカーとして光学機器や情報通信機器、産業機器、自動車、家電製品、電子部品など、幅広い分野のものづくりを支えてきました。現在では、IT関連や医療分野にも事業を展開。海外工場を含めた生産ネットワークを活かして、世界中へ「TOHOSEIKO」のばねを届けています。人の毛髪よりも細いマイクロスプリングを製造できる高い技術力を強みとし、ばねの製造だけでなくばねを生産するための機械の設計・製作も手がけています。

精密ばねに宿るロマン。大好きな地元で働く若手社員に密着!
精密ばねに宿るロマン。大好きな地元で働く若手社員に密着!
精密ばねに宿るロマン。大好きな地元で働く若手社員に密着!
創業当初に製造していた一眼レフカメラ用のばねやゼンマイ。当時のカメラに使われていた東豊精工製部品はなんと約60種類。

地元就職したお二人に話を伺いました!

精密ばねに宿るロマン。大好きな地元で働く若手社員に密着!

海野 小雪(うみの こゆき)さん

入社10年目。27歳。豊岡市出身。高校卒業後、東豊精工に就職。入社から現在まで業務課出荷係、一筋。現在はサブリーダーを務めている。ハンバーグと海鮮丼が大好物。

精密ばねに宿るロマン。大好きな地元で働く若手社員に密着!

石原 修路(いしはら しゅうじ)さん

入社4年目。21歳。高校卒業後、東豊精工に就職。製造課で板状のばねの製造に携わっている。日頃のちょっとしたご褒美は、お気に入りの洋菓子店のケーキを食べること。

地元就職と東豊精工を選んだ理由

精密ばねに宿るロマン。大好きな地元で働く若手社員に密着!
まずは、お二人が東豊精工に就職された経緯を教えてください。
海野
高校時代に就職活動をしていた時は、豊岡の求人情報を調べるほかに身の回りの大人たちにも話を聞いて回りました。「やっぱり実際に働いている人の話に勝るものはないのでは?」と思ったんですよね。そのなかで、知り合いに東豊精工の元社員の方がいて仕事内容や福利厚生がしっかりしていることを教えてもらいました。
自分はプライベートの時間も大切にしたいと思っていたので「ここなら自分に合っているかもしれない」と感じたことが就職を考えるきっかけになりましたね。
石原
僕の場合は、会社が家の近所だったことが大きかったですね。小さい頃からずっと身近な存在で「この会社って何を作っているんだろう?」と子どもながらに思っていたのを覚えています。気になって親に聞いてみると「いい会社だよ」と言ってくれて、祖父母に聞いても『昔からいい会社だよ』と教えてくれました。それでいざ就職活動をするとなった時に、一番最初に頭に浮かんだのが東豊精工だったんです。
お二人は高校卒業後に就職されていますが、進学と就職で迷うことはありませんでしたか?
海野
私は小さい頃から”働くこと”への憧れが人一倍強かったと思います。実家が飲食店を営んでいて、私もずっと手伝っていたんです。そうするとお客さんから「お手伝いしてえらいね」と声をかけてもらったり、父からも「いい仕事してる」って褒めてもらえたりして(笑)。そういう声かけがすごく嬉しくて「私も早く働きたい!」と思っていましたね。
石原
進学か就職かで迷うことはなかったですね。高校生の頃はアルバイトができなかったので、その反動もあってか「早く社会に出て働きたい」という気持ちが強かったんです。
10代で働くという選択をしましたが、今振り返っても良かったと思っています。学校では教えてもらったことを学ぶことが中心ですが、仕事では自分が興味を持ったことを深く追求できます。もちろん、上司の方に教えてもらいながらですが「これはどうすればいいんだろう?」と試行錯誤するなかで自分のスタイルができていくのがすごく楽しいですね。
県外で働くという選択肢もあったなかで、お二人が地元就職を選ばれた理由を教えてください。
海野
働くなら絶対に地元就職と決めてましたね。豊岡が大好きなので(満面の笑顔) 。自然が豊かで、週末にはイベントが目白押し。新聞やニュースで豊岡のことが取り上げられているのを見ると自分のことのように嬉しくなります。
石原
僕の場合は…県外で働くことも少しは考えました(笑)。でも、やっぱり地元が自分にとって一番過ごしやすい環境だと思ったんです。就職するだけでも新しい挑戦なのに環境まで大きく変わるとなると「自分には合わないかな」と思って。それに何より、生まれ育った地元で働くことで地域の産業に少しでも貢献したいという思いがありましたね。

東豊精工の仕事に迫る!

精密ばねに宿るロマン。大好きな地元で働く若手社員に密着!
お二人は普段どのような業務をされていますか?
海野
出荷係では、主に完成した製品の計量や梱包、出荷を担当しています。お客様ごとに梱包方法が異なったり細かな指定があったりするので、一つひとつ確認しながら作業を進めています。なかには医療機器に使われるばねも取り扱っていて、責任の大きい仕事だと感じています。そのほかにも、在庫の入出庫作業や出荷資材の管理なども担当しています。
石原
製造課は4つの製造ラインに分かれていて、僕が所属している第4製造係では「板ばね」を製造しています。ばねと聞くと、ぐるぐると巻かれた形の「線ばね」をイメージする方が多いと思いますが、「板ばね」はボールペンのクリップ部分に使われているような平らな形のばねです。第4製造係で扱うばねは厚さ1ミリでも分厚いほうで、一番薄いものだと0.1ミリほどなんです。
精密ばねに宿るロマン。大好きな地元で働く若手社員に密着!
就職して間もない頃、不安はありましたか?
海野
不安しかなかったですね。工作をしたりものづくりをすることはもともと好きだったのですが、いざ入社してみると先輩たちがやっていることが魔法のように見えて(笑)。パソコンで使うソフトも高校時代に触っていたものとは全然違って「なんだこれ」の連続で、まるで異国に来たような感覚でしたね。1年目はとにかく分からないことがあれば先輩たちに何度も聞いて、そのたびにメモを取りながら一つずつ覚えていきました。
石原
めっちゃ不安でした(笑)。特に工具を覚えるのに苦戦しましたね。使ったことのある工具といえば家にあるプラスドライバーぐらいだったので(笑)。例えば「メガネレンチ」という工具があるのですがみんな「メガネ」って省略して呼ぶんです。メガネって聞いたらコレ(かけている眼鏡)のことだと思っちゃうし(笑)。先輩は「最初は分からなくて当たり前だから、何でも聞いてくれ」と言ってくれて、何度も聞きながら覚えていきましたね。
お仕事をするなかで嬉しかった出来事はありますか?
海野
何か「やりづらいな」と感じることがあると「こうすればもっと良くなるんじゃないかな」と思ってすぐに実践してみるんです。例えば、機械を使う時に「ここにスタンドがあれば便利になる」と思って作ったことがあり、その機械を使う人から「使いやすくなったよ。ありがとう」と言ってもらえて。また、入社した頃はマニュアルがなかったので自分で作ったのですが、それを見た人から「分かりやすい」と言ってもらえたことも励みになりました。「もっと作っちゃうぞ」って(笑)。
石原
業務の中で機械のねじを締めたり緩めたりして調整する作業があるのですが、これが本当に感覚の世界なんです。毎日作業を繰り返していくなかで少しずつ感覚が身についてきて入社して半年から1年ほど経った頃、機械のセットを一から一人でできるようになりました。その時は「自分でできた」という達成感があってとても嬉しかったですね。

ばねは、縁の下の力持ち。

精密ばねに宿るロマン。大好きな地元で働く若手社員に密着!

もしも作っているのが靴だったら、自分が携わった製品を履いている人を町で見かける機会も多いでしょう。一方で「ばねというと、内部にあって見えないことも多いですよね?」と、率直な疑問をお二人になげてみました。

海野「ばねは縁の下の力持ちだと思います。確かに見えないことも多いですが、”その製品の心臓部にいる”と思うとなんだかロマンを感じるんですよね。以前に会社見学に来た小学生に『みんなが持っているゲーム機にウチのばね入ってるんやで!』と教えると大盛り上がりして嬉しくなりました(笑)」

石原「実は、自分が関わったばねを身近に感じられる場面は意外と多いんです。製造段階では何に使われるのか詳細が分からないばねも、後々聞いてみると実は大手企業のコピー機に使われていることが発覚したりして(笑)。見えないとはいえ、なかったら製品として成り立たないですからね」

製品の中に組み込まれたばねは、普段目にすることはほとんどありません。しかし、お二人の話からは見えない場所で製品を支えることへの誇りと、その小さな部品に込められたものづくりのロマンが伝わってきました。

豊岡で働く、豊岡で暮らす。

精密ばねに宿るロマン。大好きな地元で働く若手社員に密着!
休日はどのように過ごしていますか?
海野
休日は出かけることが多いですね。家族や職場の人たちとお気に入りのお店でお茶をしたり、新しいご飯屋さんを開拓したりしています。豊岡には美味しいお店がたくさんあるのでお店選びに困るくらい(笑)。また、車で遠出をすることもあってこれまでには四国までドライブに行ったこともあります。
石原
僕はどちらかというとインドア派ですね。でも、週に1回は地域の楽団の練習に参加しています。中学・高校と吹奏楽部でサックスを吹いていたので、その延長のような感覚で続けています。あとは、海野さんが言っていたように豊岡には美味しいお店がたくさんあるので、休日は美味しいものを食べてリフレッシュしています。
最後に、豊岡へのU・Iターンを考えている方へメッセージをお願いします!
海野
豊岡は自然が豊かで、家族や友達と楽しめるイベントもたくさんあります。そして、ものづくりの町でもあります。世界に通用するものづくりに携われることを誇りに思っていますし、ものづくりが好きな方はもちろん、そうではない方にもぜひ豊岡の魅力に触れてほしいですね。
石原
豊岡はゆったりとした時間が流れていて本当に過ごしやすい地域だと思います。これから就職するにあたって不安を感じている方や、都会での暮らしや働き方に疲れてしまった方にもぜひおすすめしたいですね。

【インタビューを終えて】

精密ばねに宿るロマン。大好きな地元で働く若手社員に密着!
階段の踊り場に設置された、従業員のアイデアを募る「提案箱」。

お二人は、東豊精工に入社する前と後で日常の見え方も大きく変わったと話します。高校の頃は写真部に所属していた海野さん。当時は写真を撮る機械だと思っていたカメラも、今なら「中はどんな構造だろう?」と考えるのだそう。石原さんも「マイクの中はどうなっているんだろう」と考えたり、「まだ見えていない部品がたくさんありそう」と思ったりするようになったそうです。それを聞いて、お二人から見えている景色を覗いてみたくなりました。普段何気なく手に取る文房具やゲーム機、コピー機に医療機器まで。見えない部分にも人々の暮らしを支える小さなばねが数多く使われています。これからは身の回りの製品に触れるたび「この中にも、誰かの技術や想いが詰まっているのかもしれない」と、思いを巡らせる機会が少し増えそうです。

撮影:トモカネアヤカ

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