伝統×進化 ―”鞄のまち”豊岡で働く若手社員に密着!
松本 悠蒔さん 綱 凌希さん
株式会社ウノフク
2024年入社
こんにちは。飛んでるローカル豊岡で市民ライターをしている田中里佳です。福井県出身。大学卒業後、約3年の会社員生活を経て”自分の働き方と暮らしを見直したい”思いから転職を決意。縁あって豊岡に移住してまいりました。2024年1月より、「地域コミュニティ組織の伴走支援」をテーマに、地域おこし協力隊として活動しています。
今回取材に伺ったのは、株式会社ウノフク。国内有数の鞄の産地であり、日本で唯一”鞄の神様”を祀る神社がある豊岡で100年以上の歴史をもつ老舗鞄メーカーです。鞄や財布、小物など自社製品の企画から製造・販売までを一貫して手がけ、小売店舗やECサイト、カタログ通販、企業のノベルティなどさまざまな形で商品を届けています。1996年にはグッドデザイン賞を受賞し、2012年にはイタリア・ミラノで開催されるバッグショーMIPELでも受賞。さらに、フランス人デザイナーを起用した自社ブランドを立ち上げたり海外の展示会に出展したりと、伝統を守りながらも時代に合わせた進化を続けるウノフクのものづくりは国内外で高く評価され、現在では豊岡の鞄出荷総額の約10%を担っています。


若手社員のお二人に話を伺いました!

松本 悠蒔(まつもと ゆうじ)さん
入社2年目。31歳。神戸市で生まれ、6歳の時に親の実家がある豊岡市出石町へ移り住む。営業部総合職でECサイトの運営に携わり、商品登録や商品撮影、広報に関わる業務を幅広く担当している。
休日の過ごし方:車で豊岡市外へ出かけることが多い。結婚を機に遠出のドライブが増え、愛知まで車を走らせたこともあるのだそう。

綱 凌希(つな りょうき)さん
28歳。2024年4月入社、入社2年目。京丹後市久美浜町出身。営業部総合職で、但馬エリアへの営業業務やカタログ通販用の商品販売に携わっている。
休日の過ごし方:家族でWACCU TOYOOKA(豊岡市が運営する子ども向けの屋内遊び場施設)へ行くなど、豊岡市内で過ごすことが多い。

Uターン就職を決めた理由とは?

- 松本
- 大学時代は神戸の大学で経営を学んでいました。最初の就職先は神戸で探していて、ランドセルのメーカーや写真館などを受けていたのですがなかなか決まらなくて。少し気分転換になればと思い、神戸で開催されていた豊岡の企業説明会に参加したんです。そこでのご縁をきっかけに豊岡で就職することが決まり、22歳で豊岡に帰ってきました。
- 綱
- 僕は大学進学で大阪に出たのですが、当時は将来どこで働きたいのか全然考えていなくて。地元に戻ることも特に考えていなかったと思います。大学卒業後は大阪の飲食店で働き、その後は千葉に拠点を移して個人事業をしていました。ただ、子育てのことを考えて27歳の時に地元へ帰ることにしたんです。
- 松本
- 大学進学の時は「(幼少期を過ごした)神戸に戻れるぞ」というワクワク感があったのですが、実際は満員の電車やバスに乗ることが多くて「これ毎日か…」って。もしここで就職したら生活するだけでも疲れてしまうなと思いました。今では都会で生活するのは考えられないですね。
- 綱
- 僕も都会は電車移動が中心の生活になることや、どこへ行っても人が多いというのがしんどいなと思いましたね。地元に帰ってきて改めてそう思いました。
- 松本
- 前職は豊岡の自動車部品工場で経理を担当していました。ただ、経営学部出身とはいえ実は簿記が得意というわけではなくて(笑)。どちらかというと、趣味でやっていた画像編集や動画編集のほうが得意だったので、どうせ働くなら好きなことを武器にした仕事ができたらいいなと思ったんです。そこで求人を探していたところ、ウノフクでECサイトの運営や商品撮影など、デザインに関わる仕事の募集を見つけて応募しました。鞄に特別興味があったというよりは、自分のやりたい仕事を募集していたのがたまたま鞄メーカーだったという感覚ですね。
- 綱
- 地元に帰ってきて仕事を探すうえでまずは会社の財務の安定性や給与面を意識していましたね。会社が自宅から近かったことと、営業職を募集していたことも大きかったです。ちなみに僕も、最初から鞄に興味があったわけではないんです(笑)。ただ、社長がウノフクを”100年目のベンチャー企業”と表現していてそれがいいなと思って。100年続いている会社だけど、新しいことにもチャレンジしていく会社の考え方に魅力を感じました。
ウノフクのものづくりを支える、お二人の仕事

- 松本
- 楽天やYahoo!ショッピング、AmazonといったECサイトに、自社商品を登録する業務を担当しています。登録業務には商品画像の撮影や、商品紹介の文章作成なども含まれています。それから、どんなターゲットに向けてどのような広告を出すのか戦略を練ったり、広告の予算管理をしたりするのも仕事の一つですね。
- 綱
- 僕は営業職ですね。結婚式の引き出物など、さまざまな商品カタログに自社商品を掲載していただくための営業が中心です。それに加えて、但馬エリアの小売店舗も担当しています。仕事の割合でいうと、カタログ関係の仕事が8割くらいですね。なので、営業といっても外回りが中心というよりは社内で対応することのほうが多いです。

- 松本
- ECサイトの運営に携わっていると、レビューを通じてお客様のリアルな声を知ることができます。また、SNSで「鞄がほしい」と発信している方にウノフクの社員としてSNS上でお声がけし、購入につながったこともありました。自分の提案や売り込みがきちんと伝わるんだと実感できた瞬間でしたね。いい意味でも悪い意味でもお客様の声がダイレクトに届くので、それが自分のやる気につながっていると感じます。
- 綱
- 営業として毎月の売り上げ目標があるので、それをクリアできた時は達成感がありますね。得意先が割り振られていて、お客様にどう提案するかは各担当者に任されています。自分で考えながら挑戦できる環境だと思いますし、自分にはそういう働き方が合っている気がします。
ウノフクは「とりくみカンパニー」として認定を受けました!

「とりくみカンパニー」とは、働きやすい環境づくりを進める一環として、従業員意識調査などにより、働きやすさや働き甲斐の基準を満たした企業を豊岡市が認定する取組で、2024年度・2025年度を合わせて現在4社が認定されています。
松本さんは「今まで働いた企業の中で、たしかにいちばん気が楽かもしれないですね」と話し、綱さんも「たぶん、ここ以上に働きやすいところは本当にないと思います」と教えてくれました。
残業は基本的にゼロ。会社を締め出される勢いで、定時の1分後にはもう車に乗り込んでいることもあるのだとか。有給休暇も取りやすく、社員同士の雰囲気も穏やかで働きやすい環境だと感じました。
豊岡へのU・Iターンを考えている人へ

- 松本
- 自分のやってみたいことを否定する人がいないのも、ウノフクの働きやすさの一つなのかなと思います。
あと、必ずしも鞄が入口じゃなくてもいいと思いますね。自分の得意なことを活かしながら働ける環境です。
- 綱
- 鞄のことは僕も未だにわかってないです(笑)。(松本「今はさすがに分かっててくれよ(笑)」)
ワークライフバランスを大事にしたい人には合う会社だと思います。ぜひおススメしたいです。
【インタビューを終えて】

ウノフクは、豊岡の伝統工芸品である「出石焼(いずしやき)」のOEMとして、製造支援および販売を新たに始めました。出石焼とは、豊岡市出石町で江戸時代後期に誕生した磁器で、”究極の白”とも称される白さと滑らかな質感が魅力です。鞄のみならず豊岡の地場産業を守り、広く届けたいという思いから出石焼の販売に着手し、現在では食器や花瓶、アクセサリーなどの商品を展開しています。その思いはウノフクのnoteでも綴られています。
職人の伝統技術を大切にしながら時代の変化にも柔軟に応えてきた、まさに“100年目のベンチャー企業”。現代のライフスタイルに合った素材やデザインを取り入れ、使う人の毎日を支えるものづくりを続けています。
また、ウノフクでは随時インターンシップや仕事体験を受け入れています。松本さんと綱さんのように、鞄がきっかけでなくてもこの仕事に飛び込む理由が見つかるかもしれません。ものづくりの現場や働く人の思いに触れてみたい方は、ぜひ一度のぞいてみてください。
撮影:トモカネアヤカ




































